コラム引越し・新生活公開日

引越しの電気契約、「月500円安い」だけで決めてよい?

執筆:住宅ローン比較.com 編集部 / 情報確認:2026-10-06

この読み物のポイント

電気の節約額と追加サービスの支出を分け、使う期間と終了時の費用まで確認しましょう。

電気だけのAは12万円、Bは11万4千円、追加サービス付きCは13万6千300円となる、12か月利用して解約する架空比較の図

引越し先の電気を選ぶときは、電気だけの見積もりと、一緒に勧められたサービスを加えた支出を分けて比べましょう。「月500円安くなる」という説明が正しくても、別サービスの月額や終了時の費用まで含めて家計が軽くなるとは限りません。電気の利用開始を急いでいても、追加の契約を同じ勢いで決める必要はありません。

情報確認:2026年10月6日。国民生活センターの電力・ガス契約の特集は9月29日に更新されています。本稿はその注意喚起を入口にしたコラムです。下の金額はすべて説明用の仮定で、特定の電力会社の料金、サービスの相場、将来の節約額を示すものではありません。

電気の手続きと、別サービスの申込みを分ける

国民生活センターは2026年2月10日、電気・ガスの切替と同時に、ウォーターサーバーや生活サポートなどの別サービスを勧められた相談を紹介しています。契約先と条件を確認し、追加サービスが必要か検討するよう案内しています。勧誘を受けたことだけで、相手を不正な事業者と決めつけることはできません。国民生活センターの注意喚起

最初に、案内した会社、電気を供給する契約先、追加サービスの契約先の正式名称と公式窓口を別々に控えます。同じ担当者が説明しても、請求や解約の連絡先が一つとは限らないからです。「建物全体で切り替える」と説明された場合は、管理会社などへ確認してから判断してください。

また、検針票には顧客番号や供給地点特定番号などが載っています。突然の案内で、相手と申込みの意思を確かめる前に見せたり、写真を送ったりするのは控えましょう。選んだ契約先へ手続きに必要な情報を渡すときも、公式の申込先かを確認します。国民生活センター「電力・ガスの契約トラブル」

月500円の節約を、12か月使う支出に直す

次は、電気のみのA、電気のみのB、Bに任意の生活サポートを付けたCを比べる架空例です。AとBは同じ使用条件で電気代の総額が毎月1万円、9,500円と一定になるものと仮定します。Cの電気代はBと同じです。

画面が狭い場合は、表を左右にスクロールしてB・C欄も確認できます。

12か月利用し、その時点で解約する場合の支払総額(すべて仮定)
項目A:電気のみB:電気のみC:B+追加サービス
電気代12か月分120,000円114,000円114,000円
追加サービス9か月分0円0円13,500円
追加サービスの解約費用0円0円8,800円
支払総額120,000円114,000円136,300円
Aとの差基準6,000円少ない16,300円多い

Bの電気代だけなら、Aより年6,000円少なくなります。Cでは、追加サービスに1,500円×9か月+8,800円=22,300円を払うため、Aと比べた差は22,300円−6,000円=16,300円の増加です。無料の3か月を過ぎた後と、やめる時点まで計算すると、判断が変わります。

12か月で解約しない場合は?この仮定ではCの初年度支出は127,500円で、Aより7,500円多くなります。解約費用を初年度に払わなくても、その後の月額や終了条件は残ります。長く使うつもりなら、使う期間全体で再計算してください。

現実の電気代は、使用量や料金の算定方法などで変わります。基本料金、使用量に応じた料金、燃料費調整額、再エネ賦課金などを含む請求総額を、同じ地域・契約容量・使用量・対象月で比べてください。市場の価格に連動するメニューもあります。「月500円」の計算に何を含め、どの期間の条件を使ったのか、割引終了後はどうなるのかを契約先へ尋ねます。資源エネルギー庁「月々の電気料金の内訳」、電力・ガス取引監視等委員会「消費者向けQ&A」

契約先ごとに埋める、申込み前の確認メモ

説明を聞いたら、次の欄を料金表・申込画面・契約書面などで埋めます。空欄のままの費用を「たぶん無料」と扱わず、回答と資料を残してから選びましょう。

画面が狭い場合は、表を左右にスクロールして追加サービス欄も確認できます。

同じ担当者から案内されても、二つの欄を別々に確認
記入すること電気の契約追加サービスの契約
相手と窓口契約会社名、プラン名、公式の問い合わせ先契約会社名、サービス名、請求・解約先
使う内容と費用自分の使用量での総額、変動する項目、割引の条件と終了時期対象サービス、月額以外の費用、無料期間終了日、利用制限
終了するとき契約期間、解約費用、連絡期限と方法最低利用期間、更新条件、解約費用、返却・撤去費用など
開始日とセット条件新居の利用開始日。追加サービスを断っても選べるか、その場合の料金課金開始日。電気を解約したらこちらも終了するのか、別手続きか
残す資料料金表・説明資料・申込内容・受付番号同意した条件・無料期間の案内・受付番号

サービスの必要性は、電気代の割引とは別に考えます。生活サポートなら、賃貸の管理会社や火災保険などで既に利用できる対応と重なっていないか、出張費や作業費が別に掛かるか、使いたい時間帯・地域を対象にするかを確かめます。便利さを見込める人は、その価値と継続費用を比べて選べます。

ウォーターサーバーなら、レンタルか購入かも確認してください。国民生活センターは、レンタルのつもりが購入契約になっていた相談を紹介しています。購入なら、途中で使うのをやめた場合の本体代金の扱いも確認します。「本体無料」という言葉だけで、水代、配送や返却の費用、終了時の負担まで0円とは判断できません。ウォーターサーバーの契約に関する注意喚起(2024年11月6日)

使う予定がない人、近く再転居しそうな人、毎月の固定費を増やしたくない人には、無料期間を理由にした追加契約は合いにくい選択です。不要なら「電気の手続きだけを希望します。追加サービスは申し込みません」と伝え、最終の申込内容に入っていないことまで確認しましょう。

申し込んだ後に気づいたら、契約を一つずつ確認する

  1. 契約の一覧を作る。電気と別サービスそれぞれについて、会社名、申込日時、勧誘方法、書面を受け取った日、開始日、請求額を控えます。メールや画面の記録、担当者とのやり取りも保存します。
  2. 取り消し・解約の希望を確認する。電気だけ変えたいのか、追加サービスだけやめたいのかを整理し、各契約の公式窓口へ連絡します。一つの解約で全部終わると決めつけず、受付の記録と残る契約を確認します。
  3. 疑問があれば早めに188へ相談する。契約後でもクーリング・オフ等ができる場合があると国民生活センターは案内しています。勧誘方法や契約内容で扱いが異なるため、「まだ使っていないから大丈夫」と待たず、資料をそろえて相談してください。

電気をやめる・切り替える場合は、新居で必要な供給が続くよう開始日と手続きを確認します。請求に納得できない場合も、自己判断で支払いを止めて解決したことにはせず、契約先と消費生活センターに対応を相談しましょう。相談窓口は国民生活センターの特集で確認できます。

新生活の支出は、無料期間が終わった後まで見る

電気の節約額、別サービスを使う費用、終了時の負担を並べ、契約先ごとに条件を確かめる。これが今回の判断の軸です。電気は新居で必要な日から使えるよう準備し、追加サービスは必要性と予算に納得できたものを選びます。

出典と確認日

2026年10月6日確認。国民生活センターの掲載資料と、下記官公庁の一般的な料金説明を参照しました。9月29日は特集の更新日、別サービスの相談紹介は2月10日の公表です。試算・確認メモは当サイトで作成しました。

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