10日に退去、家賃も10日分?解約日と返金前の資金を確認
執筆:住宅ローン比較.com 編集部 / 情報確認:2026-10-23
引越日だけで旧居の家賃を計算せず、受理された解約日・精算条件・最後の支払い・返金予定日を確認し、新居と引越しの支払日に不足しない資金を用意しましょう。

月の10日に引越しても、今の家賃が10日分になるとは限りません。確認するのは、荷物を運び出す日だけでなく、受理された解約日、最終月の精算方法、返金日です。住宅購入後の新居へ移るときも、旧居の家賃が残る期間と、返金を待つ間の支払いを予算に入れましょう。
引越日・解約日・返金日は別々に確認する
引越日は荷物を移す日、解約日は賃貸借契約を終える日です。引越しを先に済ませても、それだけで解約日や家賃の支払対象期間が前倒しになるわけではありません。鍵の返却や退去立会いの期限も、契約先に確かめてください。
たとえば大東建託グループの入居者向けFAQでは、解約日前の引越しは可能でも解約日まで家賃が発生すると案内しています。同FAQでは、いったん通常の1か月分を払い、日割り精算の返金がある場合は解約日から約1か月を目途に精算する流れです。これは同社の案内であり、自分の物件も同じ日程になるとは限りません。
解約申入れの期限・方法や日割り条件は、賃貸借契約書と特約を確認します。国土交通省の賃貸住宅標準契約書はモデルで、使用が法令で義務づけられているものではありません。モデルや他社の説明だけで、自分の契約の解約日や金額を決めないようにしましょう。
同じ11月10日の引越しでも、家賃は3万円と9万円に分かれる
旧居の月額家賃が9万円で、11月10日に引越す場合の仮定です。各ケースとも予告期間などの条件を満たし、表の解約日で受理済みとします。日割りは1か月30日・解約日を含む計算、月割りは途中解約でも1か月分を負担する条件です。共益費、違約金、原状回復費などは含めていません。
表は横にスクロールして確認できます。
| ケース | 解約日 | 最終月の計算 | 11月の家賃負担 |
|---|---|---|---|
| A:10日で契約も終了 | 11月10日 | 日割り:90,000円÷30日×10日 | 30,000円 |
| B:契約は月末まで | 11月30日 | 日割り:90,000円÷30日×30日 | 90,000円 |
| C:10日終了でも月割り | 11月10日 | 1か月分を負担 | 90,000円 |
AとBでは、同じ日に荷物を出しても負担に6万円の差が出ます。一方、AとCの違いは解約日ではなく精算条件です。引越日だけを早めても、この差はなくなりません。
UR都市機構の二重家賃の解説も、契約終了月が日割りか月払いか、日割りならいつ返金されるかを書面で確認するよう案内しています。日割りの分母が30日か実際の月の日数か、共益費も同じ精算かは、家賃とは別に確かめましょう。
6万円戻る予定でも、支払日前のお金にはできない
ケースAで、11月分家賃9万円を10月27日に全額先払いし、差額6万円の返金が12月10日になる仮定です。ほかに新居の支払い9万円を11月5日、引越し代8万円を11月10日に払うとします。金額・支払日・返金日はすべて仮定で、未払い家賃や退去費用などによる返金額の減少はなく、この間にほかの入出金もない条件です。
| 日付と予定 | 累計支払い | 累計返金 | 差引必要資金 | 25万円との差 |
|---|---|---|---|---|
| 10月27日:旧居家賃9万円 | 90,000円 | 0円 | 90,000円 | 160,000円余る |
| 11月5日:新居支払い9万円 | 180,000円 | 0円 | 180,000円 | 70,000円余る |
| 11月10日:引越し代8万円 | 260,000円 | 0円 | 260,000円 | 10,000円不足 |
| 12月10日:家賃差額6万円返金 | 260,000円 | 60,000円 | 200,000円 | 50,000円余る |
最終的な負担は20万円でも、返金前に必要なのは26万円です。25万円だけでは、11月10日の支払いを1万円賄えません。返金後の余りを先に使う計画にせず、支払日までに不足を埋めるか、変更可能な支出・日程を契約先と調整してください。
実際には新居の住宅ローン返済、管理費、家具代などのほか、日常の生活費も続きます。必要資金を上の26万円だけと決めず、自分の支払予定を足してください。返金見込額から退去費用などが差し引かれる場合は、その分も減らして計算し、敷金や家賃の返金を全額使えるお金と扱わないことが大切です。
退去の申入れ前に、4つの回答をそろえる
- 申入れの期限と受理方法。何日前までか、誰がどの窓口・方法で申し込むか、受理された日と解約日をどう確認できるかを聞く。送信した記録だけで受理済みと決めない。
- 最終月の確定額。家賃・共益費・駐車場代ごとに、日割り・月割り、日割りの分母、違約金や別契約の解約手続きがあるかを確認する。
- 最後の引落しと返金。全額先払いか減額請求か、最後の引落日・金額、精算内容、返金予定日・振込先を確認し、未定ならいつ分かるかを聞く。
- 新居の日程と変更時の扱い。鍵の受取りや搬入ができる日を確認したうえで、旧居を明け渡せるか判断する。解約の変更・取り消しや、引越しの延期料金も先に聞く。
東急リバブルの管理物件向け案内では、申込みの到着確認を求め、手続き後の解約日の変更・撤回を原則受け付けないとしています。引渡し日がまだ確定していない人は、家賃を減らすためだけに退去日を先に固定せず、日程がずれた場合の住まいと追加費用も考えてください。
問い合わせは「11月10日に搬出する場合、受理される解約日と家賃・共益費の最終負担額はそれぞれいつ・いくらですか。最後の引落しと返金はいつですか」と、日付と金額を一緒に聞くと確かめやすくなります。回答や精算書を残し、新居の支払日まで含めて不足がないか確認しましょう。