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国債格下げにひそむ変動金利住宅ローンのリスク
2011年になって信用格付け会社による日本国債の信用格付けの格下げラッシュが続いています。大手格付け会社のムーディーズは8月24日にAa3(ネガティブ)に格下げ、S&Pは4月27日にAA安定的からAAネガティブへと格下げしています。
日本の国債の格付が引き下げられました。マーケットや住宅ローン市場においてはあまり大きな影響は出ていないようですが、今後数年、10数年の未来を見据えた上で今回の格下げが影響するリスクについてみていきたいと思います。
※2014年12月1日に再度、ムーディーズが格下げしてきました。そちらの記事については「こちら」をご覧ください。
国債の格付が引き下げられるってどういうこと?
まず、国債の格付が引き下げられるというのはどういうことかというと、「信用格付(外部サイト)」の参考リンク先を読んでいただきたいのですが、要するに債務(借金)の将来にわたっての返済リスクをしめしているものです。
なるほど、国債の格付が引き下げられる=日本の財政悪化による借金返済不能リスクが高まったというわけですね。
それがどう住宅ローンと関係するのでしょうか?次の参考サイトを見てみてください「債券価格と金利の関係(外部サイト)」。つまり、日本国債の格付が低下=債券価格が低下=日本の国債金利の上昇とつながるわけです。
日本の国債金利が上がるとどうなる?
国債の金利というものはいわゆる「長期金利」と呼ばれる指標です。そして、この長期金利というものは円ベースで金利を考えられる場合に最も参考にされる金利の一つです。
住宅ローンも例外ではありません。
住宅ローン金利というものは、この「長期金利(外部サイト)」をベースとして決まっているのです。
国債の暴落は住宅ローン金利の高騰につながる
現在のところ、国債の格付低下によって長期金利への影響は軽微です。しかし将来日本の財政状況が悪化してさらなる格下げなどにつながると、長期金利の急騰につながるリスクは高まります。
例えば2010年に世界経済に大きな影響を与えたギリシャ危機(外部サイト)を思い出してみましょう。この危機的状況にあることが分かってから、ギリシャの長期金利は急上昇し10%を越えました。
もし、これが日本でも起こるようなら、今1%をきるような住宅ローン金利もあるとき、10%近い水準になるようなリスクもあるのです。
「住宅ローン金利の種類」「年収別の住宅ローン借入限度額」など当サイトのコンテンツ内でも住宅ローンの金利やリスクについて解説していますが、変動金利の住宅ローンは今は確かにお得ですが、その分リスクがあると言うことも念頭に置く必要があります。
こうしたリスクがあるとお考えの場合は固定金利のローンを一部加えたり、フラット35のような全期間固定金利の住宅ローンも活用するほうが安全かと思います。
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